突然のことだが、ナンパができたらいいなと思うようになった。
本当に急にふと思ったので、自分でも訳が分からないのだがとにかく、思ったらすぐに本を買ってしまうのが私だ。
一番有名なナンパの本「ぼくは愛を証明しようと思う。」とその他にリコメンドされた3冊を購入した。
「恋愛工学の教科書」「究極の男磨き道 ナンパ」「ナンパが最強のソリューションである」の3冊だ。
水野敬也先生のLOVE理論なども結構有名らしいが、ちょっと題名にひかれなかったので上記4冊を選択した。
結論から言えば、最も心が震えたのは「究極の男磨き道 ナンパ」であった。
33歳引きこもり。ナンパを始める
33歳で5年間引きこもりを続けてきた男が、ナンパを始めて5か月目までの話が書いてある。
描写がどれも生々しく、没入できる物語のテイストに整えられている。
それもそのはず、筆者の「本当の」5か月間だからだ。
始めはただただコミュニケーションをスムーズにとれるようにしたい、ということから店員さんに挨拶をしたたり、公園にいる人たちに挨拶をして回ったりするシーンである。
だが、ある日友人にその話をすると「ナンパでいいのでは?」と提案を受ける。
そこからナンパの日々が始まるのだ。
地蔵の描写がすごい
地蔵とはナンパ界隈の用語で、ナンパをしようと外に出た際に、女の子に話しかけられない状態で長時間その場所にとどまることを指す。
地蔵をしているときの内面描写がいい。
話しかけたらきもいと思われるのではないか、とか睨まれそうで怖いとか。
ものすごくわかるのだ。
でも、実際にナンパをしている人の話を聞くと、「キモイと思われるのでは?」と思いながら恐る恐る声をかけることのほうがキモイと思われている、という発想を授かる。
とても納得できる。
ナンパという一見ものすごく下品な行いが、いざやってみると自己啓発性がものすごく高いことに気が付くのである。
ナンパと自己啓発
人生をよくするために、ナンパをする。
急にそんなこと言われたら全く理解ができないかもしれないが、この本を読んだ後になら確かにあるかもしれない、と感じられる。
ナンパで人生が開ける、と筆者が本気で思っているからこそ文章にしっかりと体重が乗っているのだと思う。
人生どうにかしたい、と少しでも思っている人には中途半端な自己啓発本ではなくてこの本をお勧めしたい。
ナンパを始めることはなくても、自分の人生のために何か始めてみようと思える。
気持ちが沈んでいるときに力をもらえる本である。
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