非モテがようやく童貞を卒業できると機会を得たとて本当に卒業できるとは限らない。
今回は、私の童貞卒業チャンスにおける失敗談を書いていきたいと思う。
実際に卒業に至ったきっかけは友人の存在である。
彼女との初旅行
付き合い始めてから数カ月、そろそろ遠くに遊びに行きたいね、なんて話をしていた。
旅行に行くまでも何度もデートはしていたものの、お互い実家暮らしの学生だったため1度もセックスをしたことがなかった。
また、バイトも学費を稼ぐ分くらいしかやっておらず、遊ぶお金はほぼなかったのでホテルに行ったこともなかった。
なので、旅行というのはかなりのチャンスだと考えていた。
色々と調べて、その旅行の日までにいろいろと準備をしたりしたものだ。
爪を切ったり、口臭を気にして色々とサプリを試したり。
また、どのような流れでセックスに至ればよいのかということもまったくわからなかったため、それも調べた。
ほぼ何も情報は出てこなかったので、一徹さんが出演している女性向けのAVを何度か見てイメトレを行った。
今はこんなにたくさん教材があるので、正直うらやましい。
いざ当日
宿について荷物を置き、観光地を巡った。
その最中もずっと夜のことを考えて、ドギマギしていてデートどころではなかった。
緊張はしっかり相手にも伝わるのであろう。
その日はあまり会話のギアがかみ合わず、いまいち盛り上がりに欠けていた。
きれいな景色を見たのでそれなりに満足ではあったものの、「心ここにあらず」感は否めない。
宿に帰ってお風呂に入り、花火をしてというくらいでだんだんと緊張がほぐれてきた気がする。
夜ご飯が目の前に出てくる頃には普段通りに戻っていた。
夜ご飯
部屋食だったのでゆっくり味わいながら食べていった。
たくさんしゃべって、楽しかったねー疲れたねーなんて言いながら食べ進めた。
対面で食べていたものの
少しお腹も落ち着いてきて、お酒も回り始めたころにどちらともなしに並んで食べ始めた。
そうなってくると、2人とも言葉が少なくなっていった。
デザートのころにはお互いに食べさせ合うなどしてイチャイチャしながら食べていた。
良いころ合いに温かいお茶が運ばれてきて、同時に食べ終わった食器を片付け始めてくれた。
なんとなく手をつないだり見つめ合ったりするうちに、いい雰囲気になってきてどちらからともなくキスをした。
こうなると、もう予習していた流れなど関係ない。
キスはだんだん激しくなっていき、部屋の中には2人の息遣いしか聞こえなくなっていた。
暗闇
「電気…消して?」
そこからはもうほとんど記憶がない。
胸を揉みしだいたり、吸ったりなめたり。
見つめ合ってキスしたり、なんだり。
一通りの前戯を30分くらいかけて行って、相手もグチョグチョになっていた。
もうそろそろいいだろう、と思って自分のを見てみると、元気がない。
めちゃくちゃに興奮しているはずなのに、全くもっていつも通りの状態である。
私はかなり焦った。
そして、この焦りがいけなかった。
急いで自分で刺激して、いい具合の硬さまで持っていくもののゴムを付けようとすると萎えてしまう。
何度試しても結果は同じだった。
未使用のゴムのごみだけが増えていく。
人生で初めて情けなさで涙が出そうになった。
だがそこで、彼女は静かに抱き寄せてくれた。「大丈夫だよ。」
少し落ち着いてから「今日は無理みたい」と伝えた。
その日はしっかり抱き合って寝た。
朝立ち
朝は雨の音で目が覚めた。
天気予報では晴れのはずだったが。
朝立ちのようだった。私の息子も元気だった。
それが私の焦りをより一層搔き立てた。
何もなかったように接してくれる彼女だけが救いだった。
救いの声
数日たつと、その話が「もしかしていい酒のつまみになるのでは?」
と思うくらいにはイカレ始めていた。
で、実際に友達とのサシ酒の席でしゃべってしまった。
いつもなら馬鹿笑いばかりしてるヤリチンの友人もなぜか、神妙な面持ちで「緊張してたんだねぇ」と言った。
勃起は脳でするものだから、気持ちに余裕がないとちゃんと勃ってくれないよ。と。
この一言をしゃべったとたん、他の席にいた知り合いから声をかけられてしまいそれ以上効くことはできなかった。
ただ、その言葉だけで次のチャンスには何をするべきなのかということを悟った。
ただ落ち着いていればいいのだ。
そして、数週間後のデートでホテルに行き、無事童貞を卒業することができた。
結論
勃起は脳でするものである。
どれだけ身体的に興奮していても、焦りによってそれがしっかりと脳に伝わっていなければ勃起には至らない。
どんな下準備・下調べよりも落ち着くことができることの方が重要である。
特に童貞はセックスに対する期待値が大きすぎるのもあってめちゃくちゃに緊張する。
2人だけの空間なのだから、リラックスしていればいいのだ。
卒業後の今ならわかる。信頼し合って、体を預け合えばいいのだ。
おはり
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